野良猫観察日記
転校生がウチのクラスに来るらしい。
そのうわさを聞きどんな奴が来るのか顔にこそ出さなかったが結構楽しみだった。
そしてそのうわさは現実となり、先生に連れられてクラスに入ってきた獄寺。
一体何に威嚇しているのか、人とになつかない野良猫みたいに全身の毛を逆立ててるような雰囲気を発する姿に何故か興味が沸いた。
それから何日か後に、なつかない野良猫は豹変した。
普段は前と変わらず威嚇モードなのにツナと一緒に居るときはゴロゴロ喉を鳴らしてすりつく。
(…どうしたんだ?)
二人の間に何があったのか気になり、それと同時に更に獄寺への関心が深まった。
そして最近…何故か獄寺にいつも睨まれている感じがする。
鋭い視線を感じ辺りを見まわすと必ず獄寺がいるからたぶん間違いないと思う。
獄寺と話す機会なんて今まで一度もなかったから何かしたというのは絶対にありえないのに何故…?
そんな事を考えてたある日。
獄寺に呼び出された。
一体何の用だ?とちょっとドキドキしながら呼び出された場所に向かうと今まで見てきた中で最高の威嚇オーラを発している獄寺が居た。
「用ってなに?」
「………………」
返事はなし。
その変わりに眉間に深く皺を刻みながらじろじろと睨みつけてくる。
こいつっていつもイライラしてるよな。
その姿を見て鞄の中に牛乳が入っているのを思い出し、イライラにはカルシウムと親切心であげようとしたら何故か慌てた様子のツナとリボーンが現れた。
それから『マフィアごっこ』をして遊んだんだよな。
『マフィアごっこ』をすることに承諾した時も物凄い顔で睨んで来たけど…やっぱりあいつカルシウムが足りないんだと思う。
子供の遊びだと思って気軽に思っていたけど結構迫力があり、最後に色んな物が飛んできたときはちょっとビビッたけどなかなか面白かった。
「よくやった」
逃げ送れそうなツナを助け、遊びが終了すると獄寺が俺の胸倉を掴みながら言った。
いつもみたいな怒っているような顔じゃなく、ツナに向けるような満面の笑みとはいかないが笑い顔で…。
その笑顔を見たらまた更に興味が沸いてきた。
獄寺への興味は尽きる事がないような気がする。
たぶん今日もデカイ風船みたいに徐々に膨らんでいくんだろう…。
標的8の
「よくやった」
「!」
のやりとりが山獄へはまったきっかけでありました…。
山本の「!」とあの驚きの表情…絶対に恋に落ちたと、そう…そう確信したんです(いたた…)
あと本当は獄は猫より犬ってイメージの方が強いです。
小型犬できゃんきゃんうるさい犬。
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